コントラストを調整する罫線 「芸術新潮」編
これまで、コントラストを調整する罫線(→関連記事)
について紹介してきました。
ここで、雑誌「芸術新潮」(→関連記事)の事例を紹介します。
(スキャンが余り綺麗でなくて、すみません……)
「芸術新潮」の2012年1月号で、
コラム「ぼくの採点症」と
「ミュージック三昧」が
巻頭に掲載されるようになりました。
(それまでは、もっと後ろのほうにありました)
1月号でのデザインは上の画像のとおりです。
本文が、当時発売されたばかりの
「游明朝体Pr6R」で、とても上品な印象です。
2月号のデザインはこちら▲
本文の書体が「游ゴシック体StdM」になりました。
注目したいのが、
下のほうにある茶色の罫線です。
▲こちらは1月号には見られないものでした。
▲そして3月号。2月号にあった
茶色の罫線が、本文の上にも配置されました。
アートディレクションを
担当されていた日下潤一さんに、
この罫線の意図をメールで尋ねたところ、
頁の独立性を強調するためと、シャープな印象を与えるためです。単数の頁なので埋もれてしまわないようにしたいのです。それとコントラストです。デザインにはコントラストが必要です。コントラストが清涼な印象をつくります。
とご返答頂きました(原文ママ)。
こういった罫線はなかなか見られないと思います。
とても勉強になる事例でした。
日下さん、ありがとうございました。