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デザインと罫線

グラフィックデザイン(とくにエディトリアルデザイン)における、効果的な罫線の使用法を紹介していきます。

見えないものを暗示させる罫線 その1

久々の更新になりました。
動画はやめて普通にテキストと画像にします。

今回取り上げるのは
「見えないものを暗示させる罫線」です。

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▲これは「日本のタイポグラフィックデザイン 1925-95 文字は黙っていない」(監修 松岡正剛 田中一光 浅葉克己/トランスアート)という書籍の12ページ目をスキャンしたものです。アートディレクション田中一光さんで、デザインは太田徹也さん。99年に初版が出ていて、本文が写研のMMOKL(石井中明朝体仮名ラージオールド)のツメ組みでかなり美しいですが、1ページまるごと本文が読めてしまうと著作権の問題が出そうなのでモザイクかけてます、すみません。

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ここで注目したいのは見出し部分です。「1」と「モダン日本の風景」という文字の間に罫線が1本ひかれています。このたった1本が全体をシャープに引き締めているのですが、読者に点線のスペースを感じさせ、文字周辺を大きく見せているのです。

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「文字は小さく扱いたいが、見出し部分には罫線の長さくらいのウェイトが必要だ」という意図なのかもしれません。

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上に載せた1ページ全体の画像から罫線を見えなくした結果です。なんだか不安定だし、見出しも頼りなく見えませんか?

「見えないものを暗示させる罫線」は、あと1回か2回更新します。