デザインと罫線

グラフィックデザイン(とくにエディトリアルデザイン)における、効果的な罫線の使用法を紹介していきます。

罫線の多い新聞レイアウト

まず手始めに、こちらの画像をご覧ください。
そして、どちらが読みやすいか比較して下さい。

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▲画像出典=『北海道新聞』2011年7月22日 日刊10面

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▲画像出典=『北海道新聞』2011年7月22日 日刊10面(罫なし加工後)

さてどうでしょう? 下にある
罫線の無い新聞は「読みづらい」ですよね……?

新聞ほど身近で、かつ罫線が多用されている印刷物は他にありません。文字や図版が隙間なく詰め込まれているところを罫線が区分けしています。表罫裏罫かすみ罫などが使い分けられており、文字の段間にも罫線があったり無かったり。

図版で示した「罫線の無い新聞」は、どこから読んで良いかも分からず、紙面全体が引き締まらないことから、読み手にストレスを与えることでしょう。

しかし、こういった日本の新聞構成に対する批判もあり、とあるデザイナーは、海外の新聞レイアウトを高く評価した上で「日本の罫線は罫線を多用しすぎている。情報を区切りさえすればよいという姿勢が『何でもアリ』のレイアウトを生み出している」と意見していました。